ブライドルレザーの特徴
ブライドルレザーは、なぜ人気があるのでしょうか?
他の高級レザーと比較してみても、際だって凄いところは無いように思います。
コードバンやバケッタ製法で作られる高級イタリアンレザーのような劇的なエイジングがあるわけでもなくカーフレザーのような繊細できめ細やかな美しさもありません。
あえて言えば、すこぶる丈夫なことぐらいでしょうか?
もともと馬具として開発されたレザーなので、かなり丈夫なレザーではあることは間違いないでしょう。
しかし、財布にそこまで丈夫さを求めることも必要ないと思いますし、いくらレザーが丈夫でも財布の作りに欠陥や劣化が生じれば、その丈夫さの意味がなくなってしまいます。
なんだよ! 完全否定じゃねーか!と思われそうですが、それでも人気があるから不思議なわけです。^^;
ブライドルレザーの人気の理由は?
一般的には、あの蝋が浮かび上がったブルーム状態が高級感があり、つい選んでしまうということは確かだと思います。
最初の印象は重要なことですが、ただ、それは一時的なもので、もっと別の要素が人気の理由としてありそうです。
恐らくですが、ブライドルレザーには、「ちょうど良い」と言うすごくシンプルな魅力があるのではないかと思います。
例えばコードバンのエイジング。
まるでダイヤモンドか?と思えるほどの艶とキラキラとした光沢感が出ることで有名ですが、そんな輝かなくても良いと思う人もいるでしょう。苦手と思う方もいるかもしれません。
例えばイタリアンレザーのエイジング。
最初に購入した時の色は劇的に変わり、味わい深いアンテイーク感が出てきます。
でも、そこまで変わらなくても良い、むしろそんなに変わってしまっては困るという方もいるでしょう。
カーフレザーはどうか?
美しすぎて、使うのに気を使うこともあり、そこまで美しくなくても良いと言う方もいるはずです。
つまり、それぞれの特徴が強すぎて、そこを避けつつ探して行くと、たどり着くところはブライドルレザーになるのではないかと言うわけです。
伝統的な植物タンニンよって鞣され、本革としては、申し分ありません。
そこそこのエイジングがあり、そこそこの美しさもある。
ブライドルレザーは、このように革小物を扱う上での「ちょうど良さ」があり、魅力となっているのではないかと思いました。