ブライドルレザーの種類!?

ブライドルレザーの差別化

高級レザーを考えて見た時、コードバンは製造業者に限りがあり、イタリアンレザーもミネルバボックスやブッテーロのように革に名前が付けられブランド化されていますが、ブライドルレザーとなると、蝋が浸け込まれたレザーと言う一括りで説明が終わり、なかなかそれぞれの財布を選ぶ時の差別化が難しく思います。

そこで、違いが分かり難くく、財布を選ぶ時の決めてになるかと言うと微妙なところですが、知ってても損はないだろうと思いブライドルレザーを簡単に分類?してみました。

タンナーによる分類

タンナーとは、レザーを製造業者です。

ブライドルレザーは、イギリスが発祥と言うことで、イギリスで多く作られていますが、スペイン、イタリア、そして日本などでも作られています。

メジャーなイギリスのタンナー

セドウィック

セドウィック社は、1906年に創業の名門タンナーで世界的にもメジャーな革製造業者です。日本国内でもトップシェアを誇り、最も信頼できるブライドルレザーを供給してると言って良いかと思います。

・セドウィック製のブライドルレザー財布一覧はこちら

クレイトン

クレイトン社は、はっきりとして創業は不明ですが150年以上もの歴史がある名門タンナーです。近年は、コードバンの製造も認められ、イギリス唯一のコードバンタンナーでもあります。

トーマスウェア

トーマスウェアは1840年に創業で、こちらも歴史ある名門タンナーです。大きな敷地面積を所有し、業務の幅も広く、まさにビックタンナーと言えるでしょう。ピット槽にじっくり漬け込む伝統的な手法でしなやかで強いブライドルレザーを製造しています。

・トーマスウェア製のブライドルレザー財布一覧はこちら

ベイカー

ベイカー社は1860年の創業で、古くからある古典的な製法でブライドルレザーを作ることで知られています。時間をかけて作るので供給量が少ないようです。

ブライドルレザーよりも強度が高いUKサドルレザーの製造でも知られています。
グレードレザー
グレードレザー社は、イギリスの名門と呼ばれるタンナーに比べると歴史はありませんが、創業者は、スペインで30年もの間、修行を積んでこられた方とのことです。

部位による分類

セドウィック社の公式ホームページを覗いてみると商品紹介の中にブライドルレザーと言う項目があります。

英語はちんぷんかんぷんですが、見てみると販売してるブライドルレザーが何種かあることがわかります。

  • Girth Backs & Hides
  • Traditional English Stirrup Leather
  • Traditional English Bridle Back
  • Traditional English Bridle Shoulders
  • Traditional English Bridle Mini Butts
  • Traditional English Bridle Butts
  • Traditional English Bridle Leather

こんな感じで紹介されています。詳細は不明ですが・・。^^;

 

つまり、例えば、ある財布の詳細ページなどで「セドウィック社のブライドルレザーを使用しています」とある場合でも、厳密にはもう少し細かな部分が隠されている?ということになるわけです。

 

他のタンナーでも同じように何種かあると言えるでしょう。

これらはどのような分類で分けられているのかと言うと牛の皮の採れた部位によって種類が分かれているようです。

肩周り

ブライドルショルダーとも言われたりしますが、牛の肩周りから採れるブライドルレザーです。

表面は粗く、薄いレザーとなり、小物向けに使われることが多いようです。

胴周り

牛の胴周りはベンズとも言われ、繊維が細かい特徴あります。

表面は、滑らかで厚さもあるブライドルレザーになります。

 

どの部分のブライドルレザーが使われるかは、その財布の予算やコンセプトにより様々だと思います。

ブランドにとっては、なかなかデリケートな部分で、シークレットの可能性もありますが、このように部位よって特徴に違いがあるので、どうしても気になる場合は、質問してみるのも良いかと思います。

例えばエイジングに興味があるのであれば、繊維が細かいベンズのブライドルレザーが良いと言うことになるわけです。

牛(原皮)による分類

ここまでくると結構なマニアの次元になるかもしれませんが、続いては、ブライドルレザーの大元となる原皮の分類です。

牛皮は、年齢や性別によって特徴が変わってきます。

ブライドルレザーの場合は、2種類が考えられます。

  • カウハイド
  • ステアハイド

簡単に説明すると成牛の雌か雄の違いです。

比較した場合、雌のカウハイドの方が薄く、柔らかいブライドルレザーになります。

一般的に、ブライドルレザーは、カウハイドを使用しているようですが、グレードレザー社のステアハイドのブライドルレザーをネットで見かけたので、両タイプのブライドルレザーがあることは確かだと思います。


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